店長Sです。先週からグラスワインのメニューを更新いたしました。今年も利三郎商店は『ソムリエ試験対策メニュー フランス版』と題しまして、フランスの各産地を代表する品種のみを並べています。ただここで問題なのがあくまで利三郎的解釈なのです。

利三郎的グラスワインの選定方法は、第一に『飲んで美味しいか』で第二に『下町価格』かどうか。それが大前提なのです。一昔前は産地や品種の個性がしっかりしているもの、それがテロワールと表現されて良しとされていました。もちろんその価値観は今でも素晴らしいことです。ただ最近の若く意欲的な生産者だったりとか、昔ながらの有機栽培等に切り替えたりとか。地球温暖化による気温の変化だったり。そのような理由から利三郎の扱う価格帯では必ずしも、品種の個性がシッカリでている=美味しいワインという方程式が成り立たないことが、多々あります。むしろ、産地の個性があんまり感じられないかもしれない→でもとにかく美味い!→しかも安い!!→皆様に飲んでいただきたい!!!→グラスワインに採用!!!! となるのです。

実際私も試験対策として飲んでみると、『こんなタイプはでるかなぁ?』と正直思ったりします。でも、最初にお話しした二つの大前提を疎かにはしたくないのです。産地に忠実であるかどうかは、後からついて来ればいいかなぁと思います。ただ勘違いしないでいただきたいのは、これはソムリエ協会批判でもましてや生産者のスタイルの批判ではありません。ただ、利三郎の試験対策メニューは独特で、一筋縄ではいかないということでしょうか。

どのようなものが産地に忠実で、どんな感じが品種を超越した味わいなのかは、私にわかる範囲でよろしかったらお店でお話しできればと思います。

小難しい話を長々とぼやいてしまいました。次回は明るい話題をお届けできるように・・・。